※
巨大な宇宙難破船から持ち帰った謎の生物体───うち一体は妖艶な美女の姿をしており、《彼女》を犯そうとした者は、たちまち生命を吸い取られた。人体から人体へ乗り移って殺人を重ねる宇宙ヴァンパイアーとの追いつ追われつの死闘。やがて明らかになる彼らの来歴。それは人類の生成をめぐる壮大な宇宙ドラマへと発展する……。
(裏表紙あらすじより)
※
今回は、コリン・ウィルソン著『宇宙ヴァンパイアー』('77/中村保男 訳/新潮文庫)をlog。
これは映画『スペースバンパイア』('85/米) の原作だね、
※
ハレー彗星を調査中の英国のスペースシャトル・チャーチル号は彗星に付随するように宇宙を漂流する古い宇宙船を発見。中にはコウモリに似た無数の生物の死体と、男2人、女1人の人体を納めた3つのカプセルが漂っていた。
その直後に連絡を断ったチャーチル号は1カ月後発見されたが、回収されたのは無残に焼死した乗員と3つのカプセルだった。
ハレー彗星がロンドン上空をよぎる頃、異変か起こった。
女エイリアン(M・メイ)が突如目を覚ましガードマンの精気を吸い取り、ミイラ化させ姿を消したのだ。
時を同じくして、ただ1人生き残ったチャーチル号の船長カールセン(S・レールズバック)を乗せた脱出ポッドが発見される。
(モンスターパニック/大洋図書、より引用。)
※
好きだわーこれ。映画は『悪魔のいけにえ』('74/米) のトビー・フーパー監督だから、俺的にはかなり面白かった。
『…いけにえ』をオモンナイ方は、きっとこれもオモンナイから原作、この小説版をお勧め。
※
二百マイルの距離まで接近すると、物体の輪郭が鮮明になり、もはや疑いの余地がなくなった。クレイギーが「ありゃ、とんでもない宇宙船だよ」と言った。
「それにしても、どのくらいでかいんだ」
目じるしとなる物が何もない空虚な宇宙空間内では、距離や長さというものは目視では当てにならないことが多い。カールセンはコンピューターのキーを押した。その肩ごしに覗きこんでいたダブロウスキーが信じられんといった口調で「長さ五十マイルだと?」と言った。
「そんなことはありえないよ」とクレイギー。
ダブロウスキーがキーをパンチして、出て来た結果をまじまじと見つめた。
「四十九・六四マイルだ。八十キロに近い」
※
ま、一つの都市みたいなものが宇宙空間を漂う…移民を乗せた船、みたいな巨大な宇宙船、てのは、未知との遭遇、ID4、第九地区、みんなそうだよね。
※
「何らかの物体がこの船に穴を開けたんだ。幅が三十メートルもあるでかい穴をな。その物体は高熱だったにちがいない。壁や床の金属が避けているだけじゃなくて、溶けてもいるんだ。船内の空気は数分で全部漏出してしまったはずだ。船のこの部分をすぐに密閉修復できたなら話は別だが。生きているものは何であれ、みんな即死したに違いない」
※
C・ウィルソンらしい、緻密な描写が続く。要は、この宇宙船で生存者(吸精鬼) がみつかり、こいつら宇宙ヴァンパイアーに地球侵略が成される、って事みたい。
※
「つまり、あの生物体はおれたち人間の先祖だってわけなのか?」
「先祖じゃないよ」とクレイギー。「先祖は、最初に地球に辿りついた宇宙人だ。あの宇宙船の人たちはおれたちの先祖の兄弟姉妹だというのさ」
(中略)
「とすればだ、どうして人間が猿とは違うかという人間進化の根本疑問が解決されたことになる。おれたちは猿から進化したんじゃない、彼らから進化したんだ」
※
一部では、ダーウィンの進化論はずっと前からウソ、と言われ続けてますが、
…らしい、未知大百科みたいな、ウンチクも有りーの….
※
「デイヴから聞いたかね、あれガラス製じゃないってことを」
「聞いてないよ。何なんだ」
「金属なんだよ、透明な金属。(中略) 放射能よけの金属なんだな」
※
こないだlogった『原子力潜水艦シービュー号』にも、ハーキュライトとかいう透明金属がシービュー号の船首に、『スタートレック4』でも、透明アルミニウムで鯨を未来へ運ぶし…透明な金属は流行り?
※
…抽斗(ひきだし) の上にかがみこんでいるアダムスの肩が見えたが、それには何か不自然なところがあった。肩がぴんと張り、身体がもだえているのだ。この光景に魅せられ、急に現れた予感に促されてカールセンは足音を忍ばせてテレスクリーンの前まで戻った。
セスは頭を抽斗の中に入れ、顔を女の顔に押し当てている。が、セスの身体はまるでもだえ苦しんでいるように痙攣しているのだ。カールセンは大声をかけてみたが、セスの身体は前よりもかえって激しくねじれるようだった。と、やがて凍りついたように動かなくなり、その状態が長いあいだ続いた。そのうち、きわめて緩慢な動きでセス・アダムスは崩れるようにしてうしろに倒れた。
※
映画では…絶世の素っ裸美女、宇宙吸精鬼の、最初のお食事タイムの小説での描写がこれ。こんな美女ならついふら〜ってなるわ。
※
カールセンはもう一度セスの身体を覗きこんだ。この男の生命を、二十年間の成長と組織化の結果を、娘は吸い取ってしまったのだ。腹をすかした子供がアイス・クリーム・ソーダを飲みほすようにがつがつと。
※
妙にエロティックなヴァンパイアーな訳です。『ぼくのエリ』がティーンならその逆、成熟した色香漂う、血ではなく人の精気を吸い取るから吸精鬼。
※
ビューコフスキーがかがみこんでこちらを見ていた。カールセンには自分が気絶した記憶がなく、ただ心地よくまどろんでいたという記憶しかなかった。
「何があったんだ、カールセン」
カールセンは眠たそうな声で答えた。「あいつらはヴァンパイアーなんです。人の命を吸い取る吸血鬼」
(中略)
「床に倒れていたあの爺さんは誰なんだ」
(中略)
「あれは老人じゃありません。二十歳の青年です」
※
で、この先、色々と阿鼻叫喚のパニックスペクタクルがあり、この宇宙ヴァンパイアーと人類の戦いはどうなるか!
結末までは原作本編か、はたまた映画をご覧いただくとして…
(^ー^)v
この先 最後までストーリー追ってったら数日かかる。で、長いからと、斜め読みされる。
(T_T)
生きてない、とされてても、ついこそーっと、ふらーっと、素っ裸だし絶世の美女だし、見に行かずにはいられない男の哀しい性(さが)。
(;_;)
結局、その助平心が命を落とす結果に繋がるんだけど、二十歳くらいで、宇宙空間で何年も女っ気なしだと、いくら自分を律することに長けた宇宙飛行士でも そこは仕方ないか…
(~_~;)
ま、いくつになっても助平なタコ、はいるから、それで自分を見失う奴はいっぱい見てきた。
長い間 続けた努力より目先の現実や 女取る、って…いや、大抵後悔先に立たず、なんだけど…
間抜けだなあ…って思うよ、他に何も考えられなくなるからね、下半身の思考が優先の奴は、
人生の短い時間内に ほんの一瞬訪れるチャンスを、いつまでもそれが在ると思ってるのが不思議。いつまでもずっと続く なんて有り得ないのに…
我慢できない、は理由じゃないからな…
(; ̄ェ ̄)
それこそ、吸精鬼、なんて宇宙じゃなくてもどこ其処にゴロゴロ溢れてる、つの。
何もかも吸い取られ、乾涸びた老人にされちゃうなんてのは、別に宇宙ヴァンパイアーでなくても普通にご近所で起こることやん。
(T_T)
そうね、抗う気力の強さは、自分をイジメて繰り返す反復運動に似てる。
その先にしか、辿り着けない場所がある。
Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
仕方ないけど…いつまでもママやパパに守ってもらえるわけじゃないし、
確実に 自分の人生は自分だけしか歩く人はいないのだから…
命と引き換えに、最後の性欲、は まだ幸せだったかもね、もの凄い苦痛、苦労の果てに死んでしまうよりかは…
本能に抗えない人の性(さが)、
人間もやはり動物には違いない、と そう思う瞬間。
※ 引用。
巨大な宇宙難破船から持ち帰った謎の生物体───うち一体は妖艶な美女の姿をしており、《彼女》を犯そうとした者は、たちまち生命を吸い取られた。人体から人体へ乗り移って殺人を重ねる宇宙ヴァンパイアーとの追いつ追われつの死闘。やがて明らかになる彼らの来歴。それは人類の生成をめぐる壮大な宇宙ドラマへと発展する……。
(裏表紙あらすじより)
※
今回は、コリン・ウィルソン著『宇宙ヴァンパイアー』('77/中村保男 訳/新潮文庫)をlog。
これは映画『スペースバンパイア』('85/米) の原作だね、
※
ハレー彗星を調査中の英国のスペースシャトル・チャーチル号は彗星に付随するように宇宙を漂流する古い宇宙船を発見。中にはコウモリに似た無数の生物の死体と、男2人、女1人の人体を納めた3つのカプセルが漂っていた。
その直後に連絡を断ったチャーチル号は1カ月後発見されたが、回収されたのは無残に焼死した乗員と3つのカプセルだった。
ハレー彗星がロンドン上空をよぎる頃、異変か起こった。
女エイリアン(M・メイ)が突如目を覚ましガードマンの精気を吸い取り、ミイラ化させ姿を消したのだ。
時を同じくして、ただ1人生き残ったチャーチル号の船長カールセン(S・レールズバック)を乗せた脱出ポッドが発見される。
(モンスターパニック/大洋図書、より引用。)
※
好きだわーこれ。映画は『悪魔のいけにえ』('74/米) のトビー・フーパー監督だから、俺的にはかなり面白かった。
『…いけにえ』をオモンナイ方は、きっとこれもオモンナイから原作、この小説版をお勧め。
※
二百マイルの距離まで接近すると、物体の輪郭が鮮明になり、もはや疑いの余地がなくなった。クレイギーが「ありゃ、とんでもない宇宙船だよ」と言った。
「それにしても、どのくらいでかいんだ」
目じるしとなる物が何もない空虚な宇宙空間内では、距離や長さというものは目視では当てにならないことが多い。カールセンはコンピューターのキーを押した。その肩ごしに覗きこんでいたダブロウスキーが信じられんといった口調で「長さ五十マイルだと?」と言った。
「そんなことはありえないよ」とクレイギー。
ダブロウスキーがキーをパンチして、出て来た結果をまじまじと見つめた。
「四十九・六四マイルだ。八十キロに近い」
※
ま、一つの都市みたいなものが宇宙空間を漂う…移民を乗せた船、みたいな巨大な宇宙船、てのは、未知との遭遇、ID4、第九地区、みんなそうだよね。
※
「何らかの物体がこの船に穴を開けたんだ。幅が三十メートルもあるでかい穴をな。その物体は高熱だったにちがいない。壁や床の金属が避けているだけじゃなくて、溶けてもいるんだ。船内の空気は数分で全部漏出してしまったはずだ。船のこの部分をすぐに密閉修復できたなら話は別だが。生きているものは何であれ、みんな即死したに違いない」
※
C・ウィルソンらしい、緻密な描写が続く。要は、この宇宙船で生存者(吸精鬼) がみつかり、こいつら宇宙ヴァンパイアーに地球侵略が成される、って事みたい。
※
「つまり、あの生物体はおれたち人間の先祖だってわけなのか?」
「先祖じゃないよ」とクレイギー。「先祖は、最初に地球に辿りついた宇宙人だ。あの宇宙船の人たちはおれたちの先祖の兄弟姉妹だというのさ」
(中略)
「とすればだ、どうして人間が猿とは違うかという人間進化の根本疑問が解決されたことになる。おれたちは猿から進化したんじゃない、彼らから進化したんだ」
※
一部では、ダーウィンの進化論はずっと前からウソ、と言われ続けてますが、
…らしい、未知大百科みたいな、ウンチクも有りーの….
※
「デイヴから聞いたかね、あれガラス製じゃないってことを」
「聞いてないよ。何なんだ」
「金属なんだよ、透明な金属。(中略) 放射能よけの金属なんだな」
※
こないだlogった『原子力潜水艦シービュー号』にも、ハーキュライトとかいう透明金属がシービュー号の船首に、『スタートレック4』でも、透明アルミニウムで鯨を未来へ運ぶし…透明な金属は流行り?
※
…抽斗(ひきだし) の上にかがみこんでいるアダムスの肩が見えたが、それには何か不自然なところがあった。肩がぴんと張り、身体がもだえているのだ。この光景に魅せられ、急に現れた予感に促されてカールセンは足音を忍ばせてテレスクリーンの前まで戻った。
セスは頭を抽斗の中に入れ、顔を女の顔に押し当てている。が、セスの身体はまるでもだえ苦しんでいるように痙攣しているのだ。カールセンは大声をかけてみたが、セスの身体は前よりもかえって激しくねじれるようだった。と、やがて凍りついたように動かなくなり、その状態が長いあいだ続いた。そのうち、きわめて緩慢な動きでセス・アダムスは崩れるようにしてうしろに倒れた。
※
映画では…絶世の素っ裸美女、宇宙吸精鬼の、最初のお食事タイムの小説での描写がこれ。こんな美女ならついふら〜ってなるわ。
※
カールセンはもう一度セスの身体を覗きこんだ。この男の生命を、二十年間の成長と組織化の結果を、娘は吸い取ってしまったのだ。腹をすかした子供がアイス・クリーム・ソーダを飲みほすようにがつがつと。
※
妙にエロティックなヴァンパイアーな訳です。『ぼくのエリ』がティーンならその逆、成熟した色香漂う、血ではなく人の精気を吸い取るから吸精鬼。
※
ビューコフスキーがかがみこんでこちらを見ていた。カールセンには自分が気絶した記憶がなく、ただ心地よくまどろんでいたという記憶しかなかった。
「何があったんだ、カールセン」
カールセンは眠たそうな声で答えた。「あいつらはヴァンパイアーなんです。人の命を吸い取る吸血鬼」
(中略)
「床に倒れていたあの爺さんは誰なんだ」
(中略)
「あれは老人じゃありません。二十歳の青年です」
※
で、この先、色々と阿鼻叫喚のパニックスペクタクルがあり、この宇宙ヴァンパイアーと人類の戦いはどうなるか!
結末までは原作本編か、はたまた映画をご覧いただくとして…
(^ー^)v
この先 最後までストーリー追ってったら数日かかる。で、長いからと、斜め読みされる。
(T_T)
生きてない、とされてても、ついこそーっと、ふらーっと、素っ裸だし絶世の美女だし、見に行かずにはいられない男の哀しい性(さが)。
(;_;)
結局、その助平心が命を落とす結果に繋がるんだけど、二十歳くらいで、宇宙空間で何年も女っ気なしだと、いくら自分を律することに長けた宇宙飛行士でも そこは仕方ないか…
(~_~;)
ま、いくつになっても助平なタコ、はいるから、それで自分を見失う奴はいっぱい見てきた。
長い間 続けた努力より目先の現実や 女取る、って…いや、大抵後悔先に立たず、なんだけど…
間抜けだなあ…って思うよ、他に何も考えられなくなるからね、下半身の思考が優先の奴は、
人生の短い時間内に ほんの一瞬訪れるチャンスを、いつまでもそれが在ると思ってるのが不思議。いつまでもずっと続く なんて有り得ないのに…
我慢できない、は理由じゃないからな…
(; ̄ェ ̄)
それこそ、吸精鬼、なんて宇宙じゃなくてもどこ其処にゴロゴロ溢れてる、つの。
何もかも吸い取られ、乾涸びた老人にされちゃうなんてのは、別に宇宙ヴァンパイアーでなくても普通にご近所で起こることやん。
(T_T)
そうね、抗う気力の強さは、自分をイジメて繰り返す反復運動に似てる。
その先にしか、辿り着けない場所がある。
Σ( ̄。 ̄ノ)ノ
仕方ないけど…いつまでもママやパパに守ってもらえるわけじゃないし、
確実に 自分の人生は自分だけしか歩く人はいないのだから…
命と引き換えに、最後の性欲、は まだ幸せだったかもね、もの凄い苦痛、苦労の果てに死んでしまうよりかは…
本能に抗えない人の性(さが)、
人間もやはり動物には違いない、と そう思う瞬間。
※ 引用。
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交際相手の中国人男子留学生を、切断、凌辱の限りを尽くし殺害し、その一部をカナダ与党保守党の本部などに送付したカナダ人男性、元ポルノ俳優ルカ・マグノッタ容疑者(29)が、逃亡先のベルリンで4日、逮捕された。
こないだ※ったけども、おぞましすぎ。(~_~;)
高野十座