海外ドラマは好きだね。昔から『スタトレ』『ナイトライダー』なんかは大好物で、最近でも、『ウォーキング・デッド』『ナイトラ・ネクスト』なんかはたまに観る。
(^。^)

それでも昔ほど熱心じゃなくなった。DVDのBOXや、CSの専門チャンネルで24h.いつでも観れる、てのが渇望感を薄まらせた。

けど情熱は尽きてないよ、畢生その好きさ加減は変わらない、多分。


それは、なんの予告もなく出現した光景だった。ブリッジと呼ばれたものは、おおきな潜水艦のへさきの突端だった。一本の巨大な彎曲(わんきょく)した梁桁(はりげた)が竜骨と脊柱とを連結しており、突端がふくらんで、鋼鉄の大きな楯となって、船首に張り出し、衝角を形成していた。この衝角には、さらに、二本の彎曲した梁が、横にわたされていて、縦の梁との接合部が、縦の突端で、鋼鉄の十字形を作り、梁と梁とのあいだの空間は、ちょっと見には、なにも張ってないように見えた。船体は、高さが八十フィート近くあって、吃水線(きっすいせん)は、十字形の梁の下にあり、見下ろせば三十フィートの海底、見上げれば、空が見え、海の水面は、膝がしらのすぐむかいにあった。


今回は『原子力潜水艦シービュー号』('65、'76・25版/シオドー(シオドア)・スタージョン著、井上勇 訳 / 創元推理文庫) をlogる。

これは映画『地球の危機』('61/米、VOYAGE TO THE BOTTOM OF THE SEA) のノベライズ。

日本で放送された、TVシリーズ【原子力潜水艦シービュー号】('64〜'68)、【原潜シービュー号 海底科学作戦】('67〜'69) の元、パイロットとも言える映画を小説化したんだね、原作でなく。


「これ……舷窓(げんそう)っていうの、ただたんに窓というの。ほんとうにすばらしいわ」容姿のすらりとした精神病学者は、そんじょそこいらの子供たちと同じように、びっくりして目を見張っていた。
「構造的にいうと、これは窓でも、ほかのなにものでもなく、たんに、船体に外殻の一部だ」ネルソン提督がいった。
「硬度Xの ハーキュライトです」と艦長がいった。「ネルソン提督が発明された製法で作ったものです。ハーキュライトと呼ぶのがぴったりです。でかい船体用プレート、たまたま、透明なだけです」艦長はコンソールに歩みより、コントロールを押した。「潜水用意はいいか、オブライエン君」


スタージョンの文章ってこんななん?新訳で読みたい。現代ならどんな風に表現されるのだろう…
⊂((・⊥・))⊃

これは、ストーリーは、500円も出せばDVD買えるから、そっち観た方が早いかも。シービュー号の紹介と人間ドラマ、冒険譚だわ。


ケーシーが悲鳴をあげた。潜水艦は柔らかい沈泥の床と思われるものの上に横たわり、まだ身じろぎ震えていた。そして、今は右舷に傾きはじめていた。クレーンは歯をくいしばり、探照灯を旋回させた。明るい点は前方の壁を伝って、上へ、上へとのぼった。四十フィート、六十フィート。そして、ふせた大きな椀のような突起物の上でとまった。それはまるで……目のようだった。

そのうち、前方の断崖がへこみはじめ、上の端がかしぎだした……。

「全速後退」と艦長は吠えたて、潜水艦は急に目を覚まして、努力しながら身震いした。掻き回すプロペラーから、ちぎれて、剥げ落ちた皮のような無数の塊りが吐き出されて流れ去っていた。なにか白味を帯びた、どろどろしたものの、気持ちの悪い大きな塊りだった。

そして、"シービュー号"は、ただ胴震いするだけで、その場に停止したきりで、目を持った壁は、次第に傾いて近づいてきていた。

突然、なにかくねくねしたものが、透明な鼻の上部に現われ、蛇のように滑って、それを横切った。それは天井の左手から現われ、艦首の先端を滑って横切り、床の右手に消えた。照明灯と艦内からのあかりにに照らされて、ぎらぎら光っていた。そして次から次へと現われ続けた。吸盤をはめこんだ、はてしもない、恐怖のベルト。

エメリーが言った。「触手だ。たった一本の触手だ。もし、タコだったら、まだ七本ある。ヤリイカだったら、まだ九本あるはずだ。あれは……クラーケン(ノールウェーの伝説の海の怪物)だ……」


と、まあ後は、 詳しくは本書をご覧いただくとして、

A・アレン制作の、こんな深海冒険活劇を、『人間以上』('53) のT・スタージョンが小説化した、というある意味レアな逸品なんだけど、どう?やっぱシービュー号のファン用かな?

TVシリーズが好きだったからね、今でも吹き替えの入ったLDを手放せないでいる俺。

半魚人(しかも巨大な!) やら、ザリガニ星人やら、人魚やら…ありとあらゆるセンスオブワンダーがテンコ盛りな海洋ドラマ、だった。

リメイクないかな?
(^_−)−☆

はい、あまり書く事もないけど、俺の大好きな"シービュー号"のお話。

近年買った、シービュー号のプラモの完成品がAmazonで5倍近くも値上がりしててビックリ。
!(◎_◎;)

邪魔だから、って ポンポンぶん投げてる場合じゃない。
(T ^ T)

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※ 引用。