メルビン君は、ヘルスクラブの清掃員。筋金入りのひ弱ないじめられっ子だ。

ある日誤ってトロマ社の産廃を浴び、どろどろゲロゲロの、だが筋肉隆々の【悪魔の毒々モンスター】に変身した。

モップ片手に大暴れ。いじめっ子連中にエグいやり方で復讐しまくり、チンピラからお年寄りを守る心優しい彼は一躍街の英雄に。

緑のおじさんまで買って出たヒーローは、盲目の恋人と同棲、メルビンは幸せを掴んだかのようにみえたが…

今回はそんな…80年代映画界を席巻したトロマ社の【悪魔の毒々モンスター】('84/米) のアクションフィギュア(SOTA) のレビュー。

こりゃまった…スゴイね…
（;￣O￣）

黄緑の産廃流れる、鉄くずゴミの散乱するベースの上に、灰色に汚れた白鳥のバレエ衣装に身を包み、カッコいい決めポーズでスックと立つのは【悪魔の毒々モンスター】その人。
血管の浮かぶ筋肉は隆々だが、産廃で溶けてドロドロの顔はまるで、ホッケーマスクの下のジェイソンの様…
黄緑の産廃の付いたモップ！が付属している。

いやー驚いた。凄絶出来。SOTA恐るべし。
！(◎_◎;)

この映画の人気は、気のいい、気の弱いいじめられっ子が、偶然スーパーパワーを得て復讐！=見てるこっちが あースッキリ。って図式だよね。

単純だが、一度でもそんな思いをしたことある人には感情移入できちゃう。

メルビン君は、何の取り柄もなかったし、だけども長いものに巻かれることもしなかった。

賢く上手に生きられてもいなかったが、小ズルい訳ではもっとなかった。

そこへ降って湧いた 神様の思召し、醜い外見と引き換えにスーパーパワーを手に入れたわけだから。

いじめられっ子のチンチクリンの抱えるストレスが、悪い奴らに向けて爆発した瞬間！彼はスーパーヒーローとなった。

いじめられっ子の思いは全世界共通だよね、アメリカ人でも変わらない。いつか復讐してやりたい、とか生涯腹に溜めて生きてる。

けど実際はそんなわけにもいかないから…毒々モンスターは助けに来てはくれないから、強く太いものの後ろに隠れて生きてくしかないのか…

毒々モンスターの様な警鐘があればこそ、いじめられっ子も強くなれるだろうから…やっぱ立ち向かう、方が、うまく立ち回る、奴よりは正しい気がしてならない。

うまく立ち回る、そんな奴ばっか見てきたけど、必死で立ち向かった子なんかは もう俺は本当、自分の子の様に思うもんな。

俺の歌『桜・黄色い…』は、そんな立ち向かう子達の為にある。

【毒々モンスター】とは、きっと人の心の醜さを写す鏡なのだろう…

モンスターが醜いのじゃなく、それを醜悪だと嘲笑う連中の "心" が醜いのだ。
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