オルスタックがやってくれました。現存するTV放映版日本語吹替音声を収録、

『悪魔の植物人間』('74/英) DVDです。

これ最初に初めて観た時は、トラウマなったわぁ〜。WOWWOWで初見の『恐怖のワニ人間』('59/米) と並んで、高野十座お気に入りの佳作。

'06にニューラインから『The Freakmaker』のタイトルで出てたんだけど、そんな題名になって発売されてるとはつゆ知らず！(わかるかい！)、

で、今回 オルスタックから、お安い再販のアナウンスがあって…こりゃ皆様嬉しかったことでしょう。吹替も収録(音声無い箇所は字幕) だし。
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おかげで以前は一時、凄んごいプレミア付いてたからね、DVD。

これまでは、レンタルや 中古のVHSをRに焼いたものを 後生大事にしてたのよ、それも字幕ね…ここに来てやっと吹替版 観られるなんて！！すごく嬉しいのでlogる。
(=^ェ^=)

ハロウィン・シリーズの"ドナルド・プレザンス"演じるマッドサイエンティスト"ノルター博士は、植物と人間を融合、人類の突然変異を実験から創り出そうと、歪んだ顔のサーカスの団長"リンチ"、を、治療する、と騙し、新鮮な実験体を調達させていた。

失敗作は"リンチ"のサイドショーでその余生を過ごす、というカラクリ。

実験体の1人が逃げ、博士は案の定その怪物に復讐される。という…

『悪魔のはらわた』('73/伊・仏) や『ファンハウス 惨劇の館』('81/米)『ザ・フライ』('86/米)『恐怖のワニ人間』('59/米)『肉の蝋人形』('33or'53/米)『フリークス』('32/米) 等にインスパイアさ・れ・たり、さ・せ・たりした、きっと監督が考えていたのとは違う着地点に降り立ってしまった 偉大なるカルト。

※
「…私はここでこう言いたい。つまり人間は突然変異によって生まれたのだ。君らの祖先、我々の祖先は全て…突然変異の所存だ。それだからこそ祖先は、弱肉強食の世界を生き延びてこられたのだろう。だが突然変異が、どう行なわれたのかは判っていない。しかし我々は 突然変異をひき起こす事はできる。だから偶然による変化を、待つのではなく、我々の意思で 我々人間を変える事も可能なのだ。人間を他のものに変えたり、改造する事もできる」
※

と、冒頭の大学の講義からマッドネスぶりをブンブン振り回す博士(プレザンス)。

この作品はよく『フリークス』と比べられるけど、ほぼ同じシーンが存在してるので、それも致し方ない。

※
ハッピーバースデー「キャシー」と全員がお祝いの最中…

「やあリンチ(サーカスの団長)…キャシーの誕生日を祝ってんだ、アンタも来て飲まんか？」と、リンチの実験体調達を手伝っている サーカス団NO.2の小さい人。

「俺は、酒なんか飲む気分じゃねぇー！」と怒りまくっているリンチ。

その怒号に怯え 蓄音機を止めてしまう若い小さい人C。

「飲まなくてもいいさ、でも一緒に、祝ってやったらどうだ？」とリンチを窘めるNO.2。

「そうよ、私の誕生日だものお祝いしてちょうだいリンチさん…」とキャシー。
「そうさ 俺たちの仲間だもの」と小さい人B。
「そうよ、さ 乾杯しましょうよ、リンチさんさ、こっちへどうぞっ」と小さい女性。
「早く居らしたら？私達の仲間ですもの〜」とワニ女。(そうよぉ〜)
「兄弟同然さぁ」と、目玉が飛び出す黒人。

「だまれぇ〜っ！！」と絶気するリンチ。

「怒ることないだろぉ〜」小さい人B

「パーティーなんて他所借りてやれぇ〜」と涎 垂らしながら怒鳴るリンチ。

「どーしてそんなケチなこと言うのさぁ」
「他所を借りる程の給料くれないでしょ？(本当だよっ！)」と全員が大笑い。

「給料がそんなに不満かぁ？」リンチ 涎 垂らしながら絶叫！！(全員嘲笑と軽蔑の眼差し)

「よーしっ！そんなら俺がお祝いしてやるぅ〜」涎 垂らしながら更に絶叫！！

リンチのあまりの怒声に、慌てて席を立つサーカスの団員達、

「お祝いしてやるぅっ！！」興奮状態MAXのリンチ。涎だらだら。

テーブル上の物を足で蹴り上げるリンチ
「お祝いしてやるぅっ！！」(なにすんだ！) (やめろっ！)

「お前らのお祝いしてやるぅっ！！」
踵でケーキを踏みつけ 蹴り上げるリンチ。

「これが俺の、祝いだあっ！！」

テーブル上のものをめちゃくちゃに蹴散らしリンチ、
「さあ祝おうぜっ！！お祝いだぁーっ！！」と上手(かみて) にハケる。

「みんなめちゃめちゃだわ、台無しよぉ〜 」悲しむキャシー。
「悲しむ事はないわ、また来年があるじゃない…」と、ひげ女。
※

『フリークス』では、仲間扱いされ、蔑んだ態度で 仲間なはずの人達を笑った 空中ブランコの美女が、このリンチの役柄だった。

ただし、この映画が十把一絡げなだけの模倣ではなく、揺るぎないオリジナリティに輝いている理由が次のこのシーンにある。

※
ブザーを鳴らすリンチ「誰？」
「ダンスを教えてくれるのかい？」

ドアを開けリンチの姿を見て一瞬ギヨッとする女「そうよ………お入りよ」

「お愉しみのためにやってきたんだろう？」「あぁ…そりゃそうだが…」

「早く帽子とコート取ったら？…早く帽子を脱いで顔 見せてちょうだ…」リンチの帽子を奪い取る。

「やめろ！！」驚く女。「見てられる面じゃない…」
「心配ご無用よ、構わないわ…顔で客を選ぶわけじゃないもん…ふん、男はくよくよしないことよ」

「さ、時間がもったいないわ！…せいぜい大サービスするわよぉ…」

「この商売は前金なの、ショートで2ポンドよ…お安いでしょ？」

「言ってもらいたい事があるんだ」と娼婦にお願いするリンチ。

「えぇいいわ、どんなやらしい事でもポンポン言ったげる」

「いやーそんなのじゃない。…たった一言だ。…一言だ…」

「いったい何なのよぉ？もたもたしないではっきり言ったらどうなの？」


「言ってくれ、愛してるってな！」


「あら そお……なら1ポンド割り増しよ」ニヤリと笑い、おもむろに胸をはだけ、リンチに向き合う女。

……「愛してるわ」。
※

この映画が単なる見世物、フリークショーにならなかった理由がこのシーン。切なくももの悲しい、屈指の名場面だった。

そして実験台にされたトニーは、実験室から逃げ出すと、植物人間の姿で、かつての恋人、友人の部屋へ姿を現す。

まだ人の意識のある内に、ノルター博士の人体実験を告発する為だ。

※
「…へディ〜っ、僕だよトニーだぁ〜っ(トニー！)近寄らんでくれぇ〜酷い姿だ、見ちゃいかん〜っ！(でもトニー？)やめろっ！近寄るとぉ〜……喰っちゃいそうだぁ〜っ！頼むへディ〜」
※

まるで、生きたままゾンビ化し、愛する人に、に近づくな、と言ってるシーンを思い浮かべる。
「愛しているなら……脳ミソ喰わせろぉ〜」みたいなね…
（;￣O￣）

と、まあ『悪魔の植物人間』の吹替はこんな風。
雰囲気だけね、お伝えしてみました。
(^_^)

絶対オススメします。
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※ 引用。


※合わせて読もう。

ヘル・レイザー・日本語吹替版、キングレコード DVD&BD
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51621840.html

ハロウィン・日本語吹き替え版
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51628132.html

エルム街の悪夢 BD 吹替版 (加筆しました)
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51631882.html

【ハロウィンExtended Edition】 日本語吹替版 JVD
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51647282.html

再録・画像あり『デモンズ』日本語吹き替え版 (地上波/TV)
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51633115.html

再録・画像あり『エクスタミネーター('80/米) 』
THE EXTERMINATOR・日本語吹替版
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51655630.html

再録・画像あり『バタリアン』日本語吹き替え(地上波/TV)
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俺的『映画ベスト13くらい』(ゾンビ) を発表した結果 (前編)
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【完全版】ゾンビ映画ベスト13くらい、後編
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再録・ナイト・オブ・ザ・リビングデッド的、バレンタインの過ごし方【完全版】ゾンビ映画ベスト13くらい
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小説版『死霊のはらわた』('13)を読む
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リメイク版『死霊のはらわた』が観たい
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俺なり鑑賞レビュー 吹替映画�Α�BD】『死霊のしたたり』('85・米)
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俺なり鑑賞レビュー 吹替映画�А撻譽鵐織襦曠爛�デ人間2
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