古いの出てきた。f^_^;)

【地上最強の美女 バイオニック・ジェミー ゴールドマン暗殺指令】('77/アーサー・ロウ著、木原たけし訳/三笠書房(ミカサ・ノベルズ))。

もう35年も前?バイオニック・ジェミー!!

嘘みたい。ビックリ。
(; ̄O ̄)

俺もそんなに観てたわけじゃないけど、深夜の…ほら、再放送枠で?たまーに観た記憶あるよね…

『地上最強の美女 バイオニック・ジェミー』('76〜78/米)。日本では('77〜)から、日テレで放送だったらしい…

この本、単行本サイズね、古本で400円位で買ったんだったかな?定価は580円。

バイオニックパワー使うとき、スローモーションになって…音…音がよかったんだよ、

文字にしにくいけど、ムビビビビビビビン…みたいな…
(T_T)…どう書けば伝わる?

ま、雰囲気で受け止めといてください。
m(_ _)m



「スティーブ!どこなの?」ジェミーは叫んだ。
「ジェミー!電磁フィールドのスイッチを切れ!」黒煙が渦巻く奥の方から、聞き慣れた声がかえって来た。スティーブだ!
(中略)
スティーブは、奥の床に伏していた。「スティーブ!」ジェミーが駆け寄り、助け起こす。
「大丈夫?怪我は?」
「大丈夫だ。しかし危なかったな。焼き殺されるところだったよ」


…スティーブ・オースチン『600万ドルの男』つったら分かる?

もともとこの『600万〜…』の1エピソードにジェミー・ソマーズが恋人役として出てて、その話が人気でスピンオフしたのが『バイオニック〜…』で、

この"ゴールドマン〜…"には、"600万ドルの男"がゲスト出演、共演のエピソードとなってる。

裏表紙の、あらすじはこんな風。


OSI局長オスカー・ゴールドマンは、かつての僚友フランクリン博士の奸計におち、カリブ海の孤島聖エミール島に囚われの身とななった。狂気の科学者フランクリンは、OSIが手がけた気象コントロール装置の兵器利用を企んだため、ゴールドマンらの反対にあい、彼らに深い怨みを抱いていたのだ。一方、国家の最高機密を握るゴールドマンは、自分の身に万一のことがあったら、ただちに自分を暗殺せよとの至上命令を下していた。部下が上司を暗殺せねばならぬ至上命令…。ジェミーと600万ドルの男 スティーブは、ゴールドマン救出作戦を開始した。(抜粋)


と、まあ、後は読むなり、観るなりしてみて、
m(_ _)m


ジェミーとスティーブがバイオニック疾走する姿は美しかった。ジェミーはヘルメットをぬぎ捨て、魅力的なロング・ヘアをなびかせている。一歩…二歩…流れるように優雅に、そして野獣のごとくしなやかに…。水泳パンツ一枚のスティーブのバイオニック筋肉は、たくましく躍動していた。大きなストライドで、砂を蹴り上げる。……あと100メートル……50メートル……。


復讐心に燃える、フランクリン博士の生み出したロボット"フェムポット"達と、…ゴールドマン局長を救出すべく、壮絶な戦いを繰り広げる、ジェミーとスティーブ。

ロボットに心は無いが、2人のバイオニックは その心が動かす。


ジェミーが飛び込んて来た。博士は今初めて、バイオニック・ウーマンと相対したのだった。歩み寄るジェミーの全身を感慨深げに眺め、博士は静かに口を開いた。
「ミス・ソマーズ……ドクター・ルディは正しかったよ。やはり彼の生体工学の方がわしのロボット工学より優れとる。ま、簡単に言えば、人間の方が機械より優れとるということじゃ。しかし考えたらそれも当然さ。わしはわずか十年でフェムポットを造り上げたが、人間は一千万年もかけて創られたんじゃからな」


機械の扱いの巧い奴が居て、電源の有無を超えることのない…言うならただ単に依存だから…
それがアートじゃないのは、そいつには心が無いからだと、ハッキリ云えると思う。

音は 鳴らしただけならただの音。心が備わって初めて、音は泣いたり笑ったりする…


「世の中で一番大きなものは、人間のエゴと過信だよ。そして一番小さなものは、その人間の力なんだ。力を過信して、運命を牛耳ってやろうなんて大それたことを考える……そこに悲劇が生じるんだ」誰に言うともなく、博士がつぶやいた。


きっと、その手の人間が殆んどだろね。

何でも自分の思い通りに成る、する、そして他人の人生すら牛耳ってやろうと……そう思って行動する人間の方こそ 珍しくもなんともない。

あれあれ?いつもこれでうまく行ってたのにぃ〜、行くはずなのにぃ〜…

そんな生き方してきたから、ツケがキッチリ回ってくるだけのこと。

それは必ず。



「さあ、帰ろう」スティーブがジェミーの手をとり、波打ち際へ向かって歩き出した。博士がそれを眺めながら、ゴールドマンに歩み寄る。
「あの二人と知り合って、わしは教えられたよ。自由にあやつれんものこそ、世界で最もすばらしいんだ」
波打ち際に立ったジェミーとスティーブの足を、波が洗い、小さなカニが逃げ出した。


昔、10も歳上の、そこのいちばん偉い人に、

「何でも自分の思い通りになると思うなよ」とスゴまれた事があるよ。

それは、俺が、そっちの"思い通り"にならなかっただけ、

俺だけが、YESと言わなかっただけ。

「社長さん、金さえ払えば尊敬される とでも思ってんのか?」

('12/2・5) 記事、再録

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※ 引用。