赤ん坊の頃の写真にね、すんごく好きなのが一枚…
(#^.^#)
初節句の時の写真なんだって…

真ん中に俺、右後方に大刀が建ててあって、左横には、鉞(まさかり)担いだ金太郎(たぶん) の人形、

左脚元には大きな、張り子の虎!!

まだ、G兄家族も、高野の本家の隣で暮らしてた頃…

母屋は土間で、掘り炬燵(こたつ)があった…

黒ちゃん、ていう痩せ牛が居たんだよ、なんとなく覚えがある。
養鶏もしてて、夕方になると裏の庭先に毎日二羽、鶏が下がってる。

猫は、ソロとイリヤ てのが居て、イリヤはご飯時にはハッキリと、
ごは〜ンごは〜ンと鳴く猫だったと、母親が言うには…

写真の張り子の虎はどーしたの?と訊いた時があった、
もう一度見たくて、

それは親戚の子が、
キレイにしてあげる、つって水洗いしちゃったらしい…
張り子(和紙?)だからね、そりゃエライこっちゃ…

けど、張り子の虎には、虚勢を張って強そうに見せかける、という意味合いもあるから、

水洗いでキレイさっぱり洗い流された事で、

だから俺は、虚勢張るやつとか カッコつけるやつが大キライなんかも…

…写真に写る虎は大中小といくつか並んでて
、自分が虎に守られて生まれたのだとわかる

高野十座には、虎は守り神。
(^_^)☆

まだ、家族が一つで、一族が愛情で溢れてた頃…

…蒲田の西六郷から戻る前か?その辺りの写真みたい、
俺が生まれて二年もしないうちの?両親の離婚で、
また爺ちゃん婆ちゃんの居る実家に 一時戻った頃の短い期間が、

俺にとっては何よりも美しい時代だ。

そんな楽しかった時代の写真てのは、
結構残ってて、みんな笑顔で…

だけど成長していくにつれ、写真の数も、笑顔も少なくなってく…

物質はどんどん豊かになり、心はだんだん荒んで…
愛し合い受け継いでいく物など何処にも失くなって…

守るものを超えてまで愛情を貫き通す、なんてのは、
他人の事なんてのは 今は考えちゃダメな時代なんだろうか?

皆んな、自分たちの事だけで精一杯だから。

張り子の虎はもう写真にしか残ってないけど

愛情がたっぷりと詰まった、そんな時代を切り取った初節句の写真は、

今も永遠に たくさんの愛を振り撒いているかの様だ…

俺の写真の【張り子の虎】は、

時代を越えて、
今でも幸せにそうに首を揺らしているように見える。
d(^_^o)