今日は、大好物のスタートレック から、

『ディープ・スペース・ナイン(DS9) トリブルでトラブル』(H12/D・ケアリー著、丹羽正之 訳、岸川 靖 監修/角川スニーカー文庫) をLog.る。

このノベライズは、米TVドラマ DS9の30周年記念作品【伝説の時空へ】('96、シーズン5/#102)を小説化したもの。

かつてのオリジナルシリーズ『スタートレック(TOS)』の1エピソード【新種クアドトリティケール】('67、シーズン2/#44) を元に、DS9のキャラクター達が、伝説のカーク、スポック、マッコイ達TOSの乗組員の騒動の裏で、密旨を果たす。といった物語。


「では、彼にはその権限があることになりますね」スポックが穏やかに言った。
実際にはない。スポックは、艦長が二人を窮地に追い込む前にその場を鎮めようとしただけである。カークにはそれが分かった。バリスには緊急時に援助を要請する権限はある。しかし今は緊急事態ではない。また彼には、この星域に警報を発令する権限もある。ところが臨戦態勢を伴う非常警報を出す権限はない。これらの事柄に関して、それぞれ部分的な権限を持っていたとしても、足し算して大きな権限になるわけではないのである。


いるよね、急にそれが当然、当たり前だと主張しだすやつ。お前 昨日まで赤の他人だったやんけ?何様?みたいなやつ。

それにしても、カークはやっぱり艦長より船長(せんちょう)で表記して欲しかった。それが誤りだとしても。
(^_^)

あらすじは…


眼前には、あの初代エンタープライズ号が浮かんでいた。クリンゴン人ダービンの工作により、宇宙ステーションDS9のクルーが乗る戦艦ディファイアントは105年もの時を遡らされてしまったのだ。時空を超えたダービンのカーク艦長暗殺計画を阻止すべく、シスコたちはエンタープライズに潜入する。そこは不思議な生命体《トリブル》大量発生騒ぎの最中だった。
※ (裏表紙より引用)

と、まあ、ファンにはなるほど!それ以外にはなんのこっちゃ?な、スタトレファンの為のストーリー…

しっかり知りたい人は、1円なので本編を買いって是非読んでいただき、
ふーん、て人は、俺の 行間に在る真意を汲んでいただく、という…そーした読み方でお願い。
m(_ _)m


あまりにも近かったので、シスコは手を伸ばせば、くっきりと線が刻まれた皿系の船体に触ることができそうだった。一点の汚れもない宇宙船模型のように、純白のガルウィングをつけた天使が、彼らの目の前を横切っていく。各部位が通過していくうちに、シスコはその船体形状を識別することができた。───宇宙艦隊風の曲線デザインによる円盤形の主船体、葉巻形の機関部本体には、金色のディフレクター円盤が付けられており、二本の白い反物質セナルが後方にすらりと伸びている。そうこれは宇宙艦隊の様式である。ただし、この美しい姿は、その後、長い年月の技術的進歩に反比例するように、美学的造形が失われて堕落していくのである。
しかし、これは昔の姿のままだ……。

「あれは───」ダックスは言いかけて、言葉を失った。
シスコは乾いた唇を開いた。

「エンタープライズだ!」


初代エンタープライズ NCC-1701 登場の勇姿。日本語文章だとこんな…

補足すると、シスコは未来の…現在のDS9の司令官にしてディファイアントの艦長(黒人男性)。

ダックス(女性)は、かつてのスポックと同じ科学士官。共生体生物、とか言っても、説明長くなるから割愛。


伝説の威厳をもって、そのクラッシックな船は目の前に浮かんでいた。現在では───すなわちシスコの時代では、宇宙艦隊の大多数の船は、もう白色とはよべない機体色である。ディファイアント自体が駄馬のような灰色だ。つまり、ほとんど原料の金属の色そのものなのである。
目の前にあるのは純白の宝石だ。金色のディフレクター円盤を備えて、黒くレタリングされている。白いセナルの前方には、赤い反物質活動が輝く。昔の探偵映画に出てくる火をつけたシガレットのようだ。柔らかく点滅する航行灯は、鮮やかな赤と緑のクリスマス・カラーで、前方と後方のライトは明るい白である。彼女には闇に紛れようという意図はない。ディファイアントが今そうしているのとは正反対だ。


あぁ…(-。-; 怪獣とかゾンビとか、話す車とか宇宙船とか…高野十座って莫っ迦じゃない?って声がする…


「初代のエンタープライズです。コンスティデューション級の」シスコは答えた。
思わず『オリジナルの、プロトタイプの、今や伝説の、お手本です』と付け加えそうになって、思いとどまった。(中略)
「あの男の船だ!」ダルマーが声を絞り出した。
「カークだ」ラクスリーが補足した。「ジェイムズ・T・カークだ」
シスコは微笑んだ。
ネルソン提督。フランシス・ドレーク。キャプテン・クック。リーフ・エリクソン。バルカンのセレドン。アンタレスのナディー。ジェイムズ・T・カーク。
「唯一無二の人物」シスコは誇らしげに言葉を足した。
(中略)
「十七件もの時間違反を犯した。個人記録の中で最もでかいファイルだ」
「あの男は危険人物だった」ダルマーが付け加えた。
(中略)
…彼らはジェイムズ・T・カークが気に入らないのだ!大きな満足感を覚えた。官僚たちはカークが好きではない。それによって、シスコは急に彼を、より一層好きになった。官僚とは、自分では何もしないくせに、実際に何かをする人々を見下している人種である。


好いね、最高!(`_´)ゞ


カークはフィッツパトリックを知っていたが、重要視したことはなかった。状況によって、フィッツパトリックに敬意を払うことが求められた時はいつも、本人ではなく制服の方を敬うようにしてきたのだ。究極のオフィス軍人であるフィッツパトリックは、バスタブよりも大きな物は指揮した経験がなく、宇宙艦隊アカデミーよりも遠くの戦場へ出たことはない。彼は机上の宇宙で、机上の戦いを行う、机上の提督なのだ。


実際を知らずして、人を動かすには、肩書きだったり権力だったり…しかし現実の現場ではその類の絵空事は通用しないし、誰しも聞いてるふりをしているだけだ。

だが、その手の類の人種は、自分の力を誇示したくて仕方がないようだ。仲間に入れてもらいたい、と言った方が的確?

能書きいいからやってみせろよ、いつもそう思ってたし今もそう思ってる。

あなた方の言うそれが本当なら、自分がセンターの、自分だけの、自分の両脚で立つステージを創り出せばいい…できるもんなら…

そして言っとくが、机上の音の羅列だけじゃ例え人は動かせたとしても、人の心までは動かせないよ、と…


…一方で戦いを軽蔑していたとしても、一方ではそれを好きにならなければいけない。それが生き延びるための唯一の方法だ。


心理だと思う。誰からも嫌われまいとしてイイ顔するだけで、戦いを避けていくだけで、ヒットもトップも希める理由がない…


「ウフーラ中尉(TV吹替ではウラ中尉)」カークの鋭い声が響いた。腕一杯にかかえたトリブルを通信席の女性に押し付けている。「このトリブルたちは、いったいどうやってブリッジに入り込んだんだ?」
シスコは再び、伝説のカーク、指揮官のカークの人間的な側面を目撃した。(中略)
彼は全く人間的だった。ジョークを言い、イライラし、頭痛になり、親友を持ち、時としてあからさまにその友を傷つける。今のように。誰もが抱きしめて、あやしたい敵を、いったいどうすればいいのか、彼には全く見当がつかないようだった。


偉大な記録を打ち立てた王貞治氏より、長嶋茂雄氏の方が、深く強く記憶にある。


ドクターはカークのことを少しも恐れていない。そうか、カークにはマッコイがいて、シスコにはダックス(現在の前にあたる人生では、男性の性と共生していた) がいる。運命の女神は、冒険の最前線に立つ男たちが自分におぼれすぎてしまわないように、必ず歯止めとなる者を側に付けているのかもしれない。


冒険者には、道を切り拓く者には、支え合う、信頼と友情で結ばれたパートナーが…真の友が、いつも傍で見守っているものなのだろう。

…そして物語は佳境を迎え、何重にも事件は積み重なり、カークの暗殺は阻止される。

やっぱ面白い。最高。スタートレックには醍醐味の凝縮がある。


「失礼します、艦長」シスコはそう切り出して、自分の声がかすれていることに狼狽した。
カークは目を瞬いた。「えーと、中尉……、君は……」
「ベンジャミン・シスコです、艦長」そう告げると、カークにスタイラスペンとパッドを差し出した。艦長がわざわざ読む手間をかけず、サインだけしてくれることを祈って。「ここには一時的に赴任いたしました」シスコはためらいがちに言った。「船を離れる前に、一言申し上げたいことがあります……あなたの元で働くことができまして、とても光栄でした」
カークはサインを終えると、パッドをシスコに戻して微笑んだ。「よろしい、中尉。行きたまえ」
(中略)
今や、彼は、ずっと手が届かないと思っていた宝物を手に入れた───。

ジェイムズ・T・カーク艦長のサインを。


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※ 引用。
(俺は、高野十座は、ミスター・スポック(レナード・二モイ) 氏に、直接サインをいただいたことがある。)
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