PartΔ梁海…

12月26日。

熱志(あつし、次男)と武志(むさし、三男)が 奄美から小豆島へ来たのには、三男の進路について父親と相談がある、てのもあったから。

しかし、これだけの大人数が居ては、父になかなかその話を切り出す機会が無い。

そこで奄美組は、父親を交え三人で釣りに出かけ、そのチャンスを伺うことに…

武志(高2)は、この時を待っていた。

奄美組に、そんな思惑があるなどつゆ知らず(薄々気付いてはいたか?)、久しぶりの息子達との釣りに 清っさんは上機嫌。

しかし寒風吹き荒ぶ中、なかなか魚も引かず、武志、肝心な話題に触れるタイミングを完全に逸したまま、ただ時間だけが過ぎて行く…

と、その時、あまりの会話の無さと、寒さに焦れたか、上手い具合に清っさんの方から、2人の学校の話題を持ち出してきた。

「やっぱりこう…学校行ってるって事が、まず最低限だからな…う〜ん、出来の良し悪しよりも…まぁ、熱志はもう卒業するからいいけど、武志よ、武志……一年、奄美で辛抱して卒業してくれれば、それが一番いいと思うんだけどなぁ」と、ダディ。

来たっ!とばかりに「1人だと心細いところもありますね」と三男・武志。

「1人残りはきわどいからな、武志は」と兄、熱志が助け船を出し…

「ま、時間も無い事だし、早々にだけども自分がどうするか?ってのを、まずはお前がそこをハッキリしないとさ、うん」と父。

お!話がいい方向に進みだしたぞ?みたいな顔で 若干ニンマリする武志。

「ま、清志さん(ん?) あの本当にまだ、なんでしょう この、案、って感じなんですけども、ぼ…く…はですね、ほんとやっぱ、1人でもキツいですし、一から始めるのも、僕は…ほんとにちょっと…ま、い、嫌っていう訳ではないんすけども、やっぱ一から始めるとなるとちょっと、キツい所も…あるなと思いまして(うん)…んで…ですね…あのぉ…編入を…ですね、へ、編学みたいな(ううん)、編入…を、そうすね結構、推したいというかそーいう感じなんすけど、でそのぉ、場所なんすけど、こっちはあのー(家政科がなくて)できない…んで…あのぉー…ん…のー、元おっかさん、元おっかさんというか、僕にとってはおっかさんですけども…おっかさんの…佳美の…佳美さん とこに…そうすね、ちょっとぉ厄介になって そこの近くに…生活科ですが、家政科みたいのが、あるみたいなんですよ、そこに編入を…出来ればしたいなぁと思ってるんですけども…」

意を決してやっと口にした、言えた、とホッとした安堵の表情を見せる武志。

だが「編入もね、そー簡単には出来ないんだよ」と、冷たく突き放すダディ。

「豊田の高校に、もし転入できるとなったって(はい)、まぁ………豊田だったら、アツ、アラじゃねぇや、愛美(まなみ)、新志(あらし)が居るんで、ま、愛美、新志のとこから、通うっていう手もあるだろう。うん、それはな(はい)…」

あちゃーそう来たか、と苦虫を噛み潰したような顔になる武志。

「それは別にいいとして、別におっ母のとこから通わんでもいいと思うわ。転入するなら転入するで、ま だから、そーいう手もあるだろうけど…ま、何でおっ母のとこからなのか?っていう事くらいでさ…新志、愛美が居るんで、新志、愛美んとこから通えよ」

無言で俯く武志。憔悴したえなりかずきの様だ。

…父に全く歯が立たない武志をみかねて、熱志が再び助け船…
「向こうの学校は、親元から通う、てのが条件みたいで…」

「ま、そーいう大人の都合もあるだろうけどな、ま、形だけ って言うなら、まあまあ わからんでもないけどもぉ、それでも気に入らんな…ま、形だけ、おっ母んとこに籍置いて、愛美、新志のとこから通うって手もあるだろうけど…」

と、何にしても気に入らないを繰り返す清っさん。

気絶しそうな武志。今にも吐きそう…

「…状況が変わっちゃってさ、本当は美奈子とそういう話をする筈だったんだけどぉ(はい)、状況が変わっちゃってさ」

と、子供達にとっては実の母、な事を思い出したか?気に入らん、だけじゃ無い理由を 柔らかく語り出す父。

「どういう事です?それは俺らが?」

「いやいやおっ母が裏で柔美と連絡とって、柔美らを引き取りたいなんて、あいつらを動揺させてるのが発覚してさ(あ!本当ですか!×2)、それを俺が知る前に美奈子が知っちゃって、とてもじゃないけど武志の親権をおっ母になんて、言える状況じゃねぇ、泣いて泣いておめぇよぉ、大変だったんだからよぉ…あんのヤロォ…」

と、結局 最後の方は、18歳下の可愛い嫁の事を思い、怒り心頭のビッグダディ。

(そんな事が起こってる最中だったの!何てタイミングの悪い)と、…ガッツ石松みたいな顔で途方に暮れる武志。

「ま、だけども…自分の将来の 為だから…ま、それはもう…自分で考えて、自分で思うようにすればいいよ、それは…」

かくして 父の威厳もやんわり思い出す清っさん。

武志「どうも」とたった一言…

話は決裂。思いっ切り凹む三男。


…そしてその夜…昼間 武志の事があったからか?作戦を少し変えてみた?

ダディは、柔美(15)に参考書のプレゼント。「すっごーい、初めて見た」とハニカミ顔の柔美。嬉しそう。

「(受験勉強) やれよ」と何故か凄むダディ。


12月30日。家族会議。

整骨院出勤の前に「門松作りを任せる。リーダー來夢(らいむ、5歳)を中心に」とギャグを交えて子供達に言伝るダディ。

武志だけは心ここにあらず。

リーダーは來夢だけど、熱志(次男) 中心に門松作り。クリスマスツリーぽくもある門松完成。

余り物でミニ門松を作っている熱志。とそこへ実母から電話。

「アツ?どうですか?もうすぐ正月なのに…」
「…って、そんな用件じゃねーだろ!」
と実母のとっている行動に、若干イラつき気味の熱志。

なんとなく空気を察したか?「ムサに代わって…」…と母。

しかし…母 佳美も、三男も、どちらも本題に触れず。当たり障りの無い、他人行儀な会話で電話を切る武志。放心状態。

そしてその夜、長男・新志(19)、久々の登場!!
「こんばんわー」、來夢(5)「だれ?」

顔は似てるけどなんとなく毛色が違うのね、新志って。

これで長女を除く13人の子供達が集合。


12月31日。大晦日。

翌朝、朝一の清っさんを武志が待ち受ける。

「朝のお忙しい時間にちょっといいすか?」と、こんな時の三男はちょっと肝が座っている。有無を言わさない。

そんな武志に、いつになく威厳を装う父「なんだね?」

そして大晦日の朝っぱらから、しかも屋外にて、緊急家族会議。

柔美も、美奈子さんも出席。あれ?何故?長男居らんの?

「…とにかく、武志がこーしたいっていうところを優先したいと思ってはいるわけだ」とダディ。

「…あとは武志がどーいう風に考えが落ち着いたのかな?と、いうところ…」

たった数日でかなり老け込んだ三男・武志。だが、その眼には強い意思が宿っている。

「よござんすか?」

「よござんす」

「奄美で」と一言。

「あま、奄美ぃ〜?」と逆に驚く清っさん。

武志、こいつなかなか男らしい。たいしたもんだ。実は兄弟全員の中で、三男がいちばん度胸も優しさも兼ね備えているのかもしれない…ルックスはアレだけど…

…そんな事が朝っぱらからあった今日は、家族全員で餅つき大会。長男、参加しとります。水付けて餅を返す役。

それにしても、新志、影薄っ!長男なのにお客さんみたい。


2012年、1月1日。起きてる家族で初詣。一家を代表してビッグダディが除夜の鐘をつく。

夜が明けて、父は、奄美に戻る前の、次男と三男を連れて海へ。やっぱ長男は呼ばれないのね、

「…ここまでねぇ、林下武志として一緒に生活をしてきて、ねぇ…そのぉー親だ、子だって言うよりも、仲間じゃないすか!ねぇ!仲間っていう意識で家族としてこうやってきて、もうちょっとで社会に出る、っていうのにね、この際になって、愛知へ お前が行くってことになった場合にね、そのぉ、親権を、渡さなきゃならない、てのはね、それは不本意。ただ それで踏まえて…とにかく送金はすると、一年間。何をどうしても、それはもうしっかり俺は確認してあるから。(はい) 美奈子も「私も働けばいいんじゃね?」って言ってたよ」

と、正直にも、情にも金にも訴える三男懐柔作戦。

でもさ、武志はお母さん想いの優しい子なんだって!両親のどっちも苦しめたく、傷付けたくないから、独り奄美に残る決心をしたんだろう。
あっちを立てればこっちが立たず。だから。

しかし、親同士のくだらないいがみ合いなんて、子には何の責任もないよ。

そうだね…林下家でいちば大人なのは、この子供達だ…


そして恒例、ビッグダディのお雑煮。お年玉も毎年恒例…無い。

新しい家族と、初めて迎える記念すべきお正月。
「今まではなかった事だけども ここはね、実家になるから、君らの。ま、何につけ、ここに帰ってくるように」とダディ。


そして上の息子達と別れの日。

家族写真は新志が。彼はいつもそんな役割の長男なのね、自分は写真に入れたんか?

フェリー乗り場まで家族で見送る。帰りの船賃を息子達に渡すダディ。番組のギャラもあるし、以前よりは人並みの生活をしてるみたい。

長男と少し離れて、次男、三男は家族に手を振る。

三人は船上の人へ…

別れ際、美奈子さんは、三男・武志に手紙を渡してたみたい…

画面から、読み取れる箇所だけでも抜粋しとくね。

"…高校三年生も 奄美で頑張るって決めたみたいだね
むさ(武志)が決めた事は 全力で応援していくから
心配しないで 頑張ってね。"

…彼女の心音が 充分伝わる温かさ、血がつながっていなくても、本気で親になろうとする28の新しい母の、その強い覚悟、腹の括り様に敬服です。

嬉しそうに手紙を読む武志の横顔も、どことなく一皮向けた、逞しく刻まれた…薄っすら伸びた口髭に、彼の成長を垣間見た気がした。

両親どちらも苦しめたくないと、高校生で 一人暮らし…しかもギリギリの仕送りの中、

甘々でのほほんと親のスネかじって、楽ぅ〜に、ぬるっと大人に成ろうとしてる連中とは比較にならん経験だよ、ほんと。

誰も真似する必要なんてないよ、武志が、強い 優しい男に成長すればそれでいいんだから。世の中に、そんなカッコいい奴ばっか現れた日にゃ、全然 面白味ないからな。

つーとこで、今回のSPはこれでお終い。

高野十座の首も、ギブアップ。
(T . T)


それにしても次回もまたありそうなエンディングだったな。

一体、この先どれくらい続くんだ?
(; ̄ェ ̄)

痛快!ビッグダディ。


やっぱ美奈子最高!!!
\(^o^)/



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