『生ける屍の夜』(LD邦題) という、傑作なタイトルの映画、

モノクロで撮られたその希代の名作は、
『ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド』('68/米)としてご存知の方も多いと思う。(以下、NOTLD)

そう…『ゾンビ』のプリクエル、前日譚にあたる話…

だが、その出自所以か?『ゾンビ』に比べ、
あまり日本では優遇されてる様には見えない映画でもあり、
DVD、BD版の日本語吹き替え収録が無いのも なにしろ渇望感の残る要因。

『ゾンビ』には
立派なスティングレイのBOXやら、

『死者たちの夜明け』(ヘラルド映画文庫) なんてP267もある豪華な小説?ノベライズ?も出てたりしてんのに…

なのにどした?
ゾンビ3部作の記念すべき第一作目、NOTLDのこの扱われ様は…

ところが、3部作ラストを飾る、
『死霊のえじき』の映画小説 (著 ジョージ・A・ロメロ、文 岡山 徹 / 講談社X文庫) を、寝る前に睡魔の力を借りようと 読み出してみてびっくり!

なんと
プロローグのP8〜17冒頭までNOTLDの小説化じゃないすか!

え?知らないのは高野十座だけ?あら…
(-。-;

それでもやっぱ嬉しい…
ついては、NOTLDがちょっとだけ収録された、
『死霊のえじき』講談社X文庫(S61)の再販を切に望む。

今じゃ、もしみつかっても ちとお高い。
Σ(・□・;)


…とあるガソリンスタンドにたどり着いたときには、よくぞここまで生き伸びてきたものだと自分に感心したものだ。
それは自分の体が黒いためだろうか、とも思った。夜の闇に紛れるには黒い肌が有効ではあった。
(くそっ!こんなときに自分が黒人であることをありがたく思うなんて……人生なんて皮肉にできてやがる!)
しかし、それは俺のひがみっぽい思いすごしだった。その晩の俺は、ごていねいにも白っぽいカーディガンを着ていたのだ。目立たないどころか、目立ちすぎたくらいだ。
(黒に白なんて、まるでチェッカー・フラッグじゃないか、くそっ!)


映画('68/米) じゃ冒頭、
バーバラは兄と墓参りに来て、"フレッシュイーター"ゾンビに襲われるとこから始まる

やっとの思いで逃げ込んだ一軒家に、この小説の黒人…ベンも合流するんだけど、


(……まともな人間はいったいどこに行っちまいやがった?俺はただ散歩の途中に、原っぱに寝そべって一眠りしただけなのに、目を覚ましてみると、このザマだ!)
そうこうしているうちに、車はとある寂しい民家に着き、俺はトラックの荷台にあったレンチを持って、その家に近づいていった。ところが、中にいたのはその家の人間ではない、若くて綺麗な白人娘だった。しかも、その女はかなりの放心状態で、やはりゾンビに追われてると、うわごとのようにいい、とりあえず俺たちは二人きりでその家に立てこも
ったのだ。


日本語文章のNOTLDは、日本語吹き替え同様貴重です。
(最終版は除く)


地下室に逃げ込めば、一つしかない出入り口を守ることは守りやすい。しかし、それが破られれば逃げる場所はもうないのだ。一階を死守すれば、それが破られたときにも、また二階があり、おまけに運がよければ地下室に逃げこむことだってできる。
俺のこの論理的な考えに歩み寄ったのは、長女の恋人の若者一人だけだった。例の陰険な黒人嫌いの主人は、理論ではなく情緒で動く人間だった。頭が薄い上に中身も薄かったのだ。


頭も中身も薄い。
(笑)


どれくらいの時間眠りこんだのだろうか?いつの間にか一階で物音がしなくなり、遠くの方で犬の吠える声が聞こえてきた。ひよっとして、自警団の人間ではないか?俺は恐る恐るドアに近づき、そっと開けてみた。
ゾンビどもはすっかり姿を消し、窓のすきまからライフルを持った自警団が遠まきに近づいてくるのが見えた。彼らは力を合わせ、ゾンビどもの頭を狙い、こうして銃で葬って歩いていたのだ。
俺はライフルを持ちながら、嬉しくなって窓に近づいた。
(助かった。俺は助かったんだ!)
そのときだ、頭に強い衝撃を感じたかと思うと、木々の緑も家のきれいな壁紙の色も、白黒と化し、つぎの瞬間、血しぶきの当たった天井が視界に入り、後はなにもわからなくな
った。


結局NOTLDでは、
"白"いカーディガンを着た"黒"人の主人公ベンは、
間違いか故意にかは判らないが、笑いながら葉巻を咥えた白人の銃で射撃され、

ベンの視界に入るものは全て一瞬で"白黒"と化すわけね…

シニカルなり、ジョージ・A・ロメロ!!

で、ここからP22までは、
一作目の後、ゾンビ化!したベンの視点から見た、
第二作目の『ゾンビ』('78/米・伊)の、ショッピングモールでのエピソードがちょこっとだけ描かれてて…


モールと呼ばれる野中の一軒家のそのショ
ッピング・センターに俺が引きつけられたのは、四人の生きた人間の臭いのせいもあったが、それは長年の習慣のせいでもあった。一週間に一度食料を買い出しにいくように、俺はまさに人肉を買い出しにいったのだ。


買い出して…ちゃんこか?
(^◇^;)

あー、きちんとNOTLDを小説で読みたいなあ…
こう…端折ってないで完全なやつ。

映画があれだけ傑作なんだから、絶対傑作になるでしょう。
d( ̄  ̄)

だいたい、
ロメロ・ゾンビ映画三部作へのトリビュート『死霊たちの宴』('89/創元推理文庫) なんて素晴らしいアンソロジーが出てんのに、

何んで本家の小説はこんな扱われ様なんだ?

わからん話だ。
(。-_-。)

と、まあ…

前回に続いて、映画にまつわる小説の話。





※ 引用。




※合わせて読もう。

死者たちの夜明け (ヘラルド映画文庫) 表紙画像あり、再録。
http://blog.livedoor.jp/takanao89/preview/lite/edit/5ad1e693080e6cd8dabfa0c4202fa556

ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド(生ける屍の夜・映画小説)
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51642642.html

小説・『13日の金曜日』(サイモン・ホーク著 / 創元推理文庫) 再録、画像あり。
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51643066.html

バタリアン(THE RETURN of THE LiviNG DEAD) タールマン・DXアクションフィギュア・AMOK TIME
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51660122.html

再録・映画小説・バタリアン(S61 / 講談社X文庫) 画像あり。
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51643256.html

小説版『死霊のはらわた』('13)を読む
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51721984.html

リメイク版『死霊のはらわた』が観たい
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51721703.html

ヘル・レイザー・日本語吹替版、キングレコード DVD&BD
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51621840.html

ハロウィン・日本語吹き替え版
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51628132.html

再録、小説版・エルム街の悪夢 ('89 / 竹書房) 画像あり
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51642908.html

エルム街の悪夢 BD 吹替版 (加筆しました)
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51631882.html

【ハロウィンExtended Edition】 日本語吹替版 JVD
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51647282.html

『悪魔の植物人間』('74/英) 日本語吹替版 DVD
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51650033.html

再録・画像あり『デモンズ』日本語吹き替え版 (地上波/TV)
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51633115.html

再録・画像あり『エクスタミネーター('80/米) 』
THE EXTERMINATOR・日本語吹替版
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51655630.html

俺的『映画ベスト13くらい』(ゾンビ) を発表した結果 (前編)
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51713135.html

【完全版】ゾンビ映画ベスト13くらい、後編
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51712424.html

再録・ナイト・オブ・ザ・リビングデッド的、バレンタインの過ごし方【完全版】ゾンビ映画ベスト13くらい
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51711548.html

俺なり鑑賞レビュー 吹替映画ΑBD】『死霊のしたたり』('85・米)
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51718614.html

俺なり鑑賞レビュー 吹替映画А撻譽鵐織襦曠爛デ人間2
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51721307.html