随分長い事チビチビ読んでた気がする…
"ヘレン・マクロイ"『殺される者と殺される者』(創元推理文庫 刊)

ミステリーとかサスペンスと分類されるものを読んだのは初めてだから、
なかなか引き込まれるまで時間 かかったかもしんない。

ちょっとずつ読んじゃ睡魔と戦い、また続き読む時には 少し前から読み返して…

…だって忘れちゃうんだよね、そこまでのストーリー…
( ̄◇ ̄;)

※「善人には敵がいないなどと言うのは馬鹿げている。誰にでも敵はいるのだ。最高に立派で魅力的な人々にさえ。世の中には、貧しくみじめな生活を送っているため、その不満と嫉妬心から自動的に幸せな人間の敵となる連中もいる。どんなに愛すべき人でも、ときには、出会うなり自分と衝突する偏った気質の人間に遭遇するだろう。われわれには、友人や恋人など格別に心惹かれる相手がいるように、さしたる理由もなく特に強い嫌悪感を覚える相手もいる。一目で好きになることがあるのと同様、一目で嫌いになることもあるのだ。」

読み進めていくとグイグイ引き込まれていく。
さすが 半世紀を過ぎて尚、復刊リクエスト第3位、超レア小説と呼ばれる所以だ…。

※「シーリアはわたしにとっては慕わしい人だ。しかしクリアウォーターには、彼女を嫌っている連中もいるだろう。彼女が嫌われるようなことをしたかどうかは関係ない。人によっては、妬みだけでも充分に理由になる。そういった連中は、高貴な者がくじかれるのを目にするのが大好きだ。」

ミステリーというジャンルから、単純な犯人当て プロットを想像する人もいるだろう(自分もそう。)けど、
…そんな安っすい感じのストーリーじゃなかった、すごい濃い小説だった。マジ。

内容が内容だから、
…怪奇大作戦の『狂気人間』に通ずる、つーか、映像化は無理だろうな…

文章だけにしとくのはもったいないよ、これ。

気になった人は読んでみて、中古ならまだお安い。
ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌(; ̄◇ ̄)┘

ヘレン・マクロイ、好いね。
ファンになったよ、あと殆んどホラーばっかしか観ない、読まない俺でも、このミステリーは面白かった。

※「赤信号で止まったとき、その窓から声が聞こえてきた。低くのろくさいバリトンで歌う、揶揄に満ちた男の声。それは、音楽業界がときおり復活させる古い炭鉱夫の歌だった。

おれが来るのを見たら、道をよけたほうがいい…
よけないやつも大勢いた……そいつらはみんな死んでいる……



※創元推理文庫『殺す者と殺される者』
(ヘレン・マクロイ著、務台 夏子訳)より引用。