やっと読む機会に恵まれた、『妖女(ヴィイ)』。
これは、ニコライ・ゴーゴリ(1835年 初出) の短編小説。

このロシアの小説は、
日本だと その忠実な映画化('67) のビデオ『妖婆・死棺の呪い』で有名。

このタイトルみたいな内容じゃない。どちらかと言えばファンタジー…
しかもとても美しい。

日本の『耳なし芳一』にコミカルさを加味したような、奇譚?かな

知ってる?面白いよー!かなりの佳作。
東宝ビデオからだったと思うんだけど、当時吹き替えと二種類出て、

あと、TVでも放映があって、俺は吹き替えが何しろ好きだから、
何度も何度も観たよね…。

数年前にも、『魔女伝説ヴィー』のタイトルでDVD化もされたから、
地道に探せばまだ観られるかもしれない。

だから、どーしてもいつか原作が読みたくて…
したら、収録アンソロジーが再販!されてました。
う、嬉しい…(T ^ T)。

大まかなストーリーはこう。

【神学生ホマは、帰省途中で老婆に化けた魔女に襲われる。ホマは魔女を返り討ちにするが、その魔女は死後 うら若き美女に変っていた。これ以上の旅の恐怖に負け、帰省を取りやめ寄宿舎に残ったホマだが、とあるコサックの富豪から娘の葬儀の祈祷を頼まれる。渋々 依頼を引き受けるホマ。だがその娘の遺体はホマが返り討ちにした魔女だった。恐怖に震えながら三日三晩 祈祷するホマの目前で、鉄の棺を破り起き上がる娘。ホマに復讐する為に魔女はありとあらゆる魑魅魍魎を呼び出した…】

…ロシアの小説なんて初めて。

映画すら、3本くらいしか観たことないから、だからかなり興味深かった。
独特の空気がある…

※『…老婆がさっと彼に飛びかかった。
そして無抵抗状態の彼の両手を組み合わせると、頭へ手をかけて、まるで猫のように身軽にひらりと彼の背へとびのった。そして箒(ほうき) で彼の脇腹を打った。
すると、どうしたことか、彼は馬のようにピョンとひとつ跳躍して、老婆を肩に乗せたまま走りだした。これはすべてあッという間の出来事だった。
ホマはやっとわれにかえると、両手で自分の膝頭をおさえて、足をとめようとした。
ところが、おどろいたことに、脚はぜんぜん言うことをきかず、勝手にピョンピョン飛びはねて、まるでチェルケスの駿馬もかなわないような速さで、風を巻いて走ってゆくのだ。
もう農家をはるか後にして、行く手には果てしない曠野がひろがり、右手のほうに真黒い森のつらなりを見たとき、ホマはやっと事件の真相に気がついて、胸の中でつぶやいた。

「なるほどそうか、こいつは妖婆だわい!」』

映画 観てなかったら 結構想像が難しいかも、的な描写でしょ?

いや、映画でも何で?なシーンだったんだけど…

興味ある方は是非読んでみてください。

小説にもこの妖女、すごい美女みたいに描いてあるんだけど、

映画の方の魔女役の女優さん(ナターリヤ・ウァルレイ) 、
…マジに絶世の美女です。


.。o○o。.★.。o○o。.☆
ずっと望んでると、読みたい小説とか、小さな願いなら叶うもんだね…

大きな希みが叶わないのは、言い訳と、怠惰ばかりだからだろう…

焦るな、と自分に言い聞かせても焦る。

この小説は、自分の存在がなくなっても永遠だろうけど、

今、何一つできない自分に、時間を超えるようなものが残せるか…

"怪奇"小説傑作集に収められたこの作品よりも、

訳者の没年を見て、すごく怖くなった…。

092a9b71.jpg

3c0490c6.jpg

bbe8b8ff.jpg



※…創元推理文庫【怪奇小説傑作集5 ドイツ・ロシア編】('69) 収録『妖女(ヴィイ)』より引用。

※合わせて読もう
http://blog.livedoor.jp/takanao89/lite/archives/51713351.html