12才のまま、永遠にさすらう…ヴァンパイア…
のお話…
今まで、ドラキュラと言えば、ブラム・ストーカーか、アン・ライス(六本木心中じゃないよ)の『夜明けのヴァンパイア』くらいしか読もうと思った事がない。(しかもまだ床に埃被って積まれたまま!)

映画にしても、G・A・ロメロの【マーティン】くらいかな?ちゃんと観てストーリー話せるのって?

C・リーや、P・カッシング、ベラ・ルゴシの出てる古典に至っては、これまた棚で埃まみれなんだから、俺のヴァンパイア無関心ぶりには自分でもいつも何故?って思ってた。

要は、吸血鬼って好きじゃない。
つまらない、つーか、そう思ってた…。

けど、たまたま古本屋で暇つぶしに手に入れた、
…『モールス』(ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト著/'09、ハヤカワ文庫、上下巻)
を読んで、俺はぶっ飛んだ!!

何これ?、この切なくも残酷な青春!!でもホラー!!みたいな

ストックホルム郊外、母親と2人暮しのオスカー。
彼は虐められっこにして、そいつらをいつか殺してやりたい程憎んでいる12才。

だけど母親に心配をかけたくはない。
その夜もちょっとした理由を付けて、団地のいつもの中庭へ憂さ晴らしに出て…

そこで、美しい少女"エリ"と出会う。
彼女は、オスカーの家の隣りの部屋に、父親といつの間にか越して来ていて…

エリは、寒空の下でも薄手のセーター一枚、ルービックキューブも知らない。
部屋の窓という窓には厚手の毛布がかけられ日光を遮り…

…そんな変わった隣人、エリと、オスカーはやがて誰よりも親友となる。
いつしか2人は互いの部屋越しに、モールス信号で会話をするようになり…

友情は初恋?となる…

だが、平和な街には、血液を抜かれた殺人事件が連続して起こり始め…

とまあ、んな感じ…
続きが知りたい方は本書を読んでね…

いやー凄かった。映画【ぼくのエリ 200才の少女】('10/7月公開)の噂は聞いてたから、
でもまさか、ふらっと買った古本『モールス』が原作だったなんて…

映画とタイトル全然違うし、去年のクリスマスに出てるなこの本…
いやーしかし、すんげー面白かったよ、本当。
こりゃ、映画も死ぬほど観たくなりました。
でもタイトルがこんなだから、評判は良いけどノーマークだったんだよね、

たぶんこの原作知らなかったらスルーしてたと思うな…

さっそく、You Tubeでトレイラーを観て、
ふむふむ、評判に偽り無し、原作に忠実?つーかそれを凌駕してる風な印象…

み、観たい、なんとかして!!
しかし単館…銀座!でしかやってないのか???嘘だろ?

これこそアバター並にやらんかい!
本当ダメだな、日本の映画事情…

ヒロインの名前"Eli"は、エライアスから来た(あれ?男の名前!)、ヘブライ語の神を表す名前で、北欧神話では、老婆を表す(何せ200才だし)。

で、"Oskar"のOsも古英語の神と、オスカーだと神の槍(ナイフが象徴的に出てきます)、となるそうだから…
主人公の名前一つ取っても、すごく練られた原作なんだとわかります。

そう!男の名前!と書いたけど…
これは原作と、映画に触れていただくとして、
ボーイズラブ大好き、腐女子系の皆様はこぞって銀座に出陣なさるのだろうか…?

【スタンドバイミー】と【マーティン】、【モーリス】(モールスじゃない) なんかも入れとく?
そんな映画だと思うから。

あー、今年はなんだか傑作にばかり出会うな…
本でも映画でも…

自分で曲描きしてたら、すげーの降りてきてたのかな?俺
どうなんでしょ…

自分からは出せてないので、
せめてこんな傑作がありますよ、とご紹介をと思いまして…

これ最高!!

いや、本当ヾ(@⌒ー⌒@)ノ



※「なあに?」
「恋をしてるって、どうしてわかるの?」
「そうね…」

先生は両手をダッフルコートのポケットに突っこんで、ちらっと空を見た。
〜中略〜
「それはあなたが誰かによるわ。でも……これだけはいえると思うの。少なくとも……これがいつも一緒にいたい人だと本気で思ったとき」

「つまり、その人がいなければ生きられないと感じたとき?」※


※※【MORSE】ハヤカワ文庫より引用。

※ブラム・ストーカー以来のヴァンパイアルールにより、人の家に入る時に、許可されずに入室すると、全身の穴という穴から血が噴き出す。
なのでこうして断りを…