"ある男の死を目撃した…
と 後で知る…

ほどなくパリは崩壊した…"

【ラ・ジュテ】('62/仏)
いやー(ーー;)…
一度観ただけじゃ解んなかった…

一切の台詞はなく、ナレーションとモノクロ静止画だけで構成される、
監督自らがフォトロマンと呼ぶ、28分間の映像…
最初はスライドショーみたいで退屈だな、と思ったんだけど、そこにも理由が…

【12モンキーズ】の原案で、傑作と評価される、短編SF作品だけど…
あ!そうだね、【ジェニーの肖像】の影響ぽい箇所もある気がした…

主人公は、3次大戦勃発後のパリで捕虜となり、
大戦回避の為のタイムトラベル、の被験体として実験に利用される…

核戦争後の地上で、人類が生存する為に必要な、未来のエネルギーを持ち帰る、という役目らしい…

しかし…その前に過去の方がテストうまくいきそうだから、てんで過去への旅へ…

そこで、一人の見覚えある女性を探し出すんだけど…
…戦争のない、平和な時代…

そして彼は彼女と恋に落ちる…

…彼は未来を知るものだから…

"彼がいないときには
恐らく彼女は死んでいるのだ…"

…と思い…

また、過去に存在する彼女からしてみれば…

"彼は唐突に現れるのだ…
…彼女は平気だ…

"私の幽霊"と呼ぶ…

恐れるときもあれば、彼に甘えるときもある…"
と、なって…
【ジェニーの…】を彷彿とさせる場面もある…
だが、この映画はその辺りによくあるラブストーリーとは違う…

あるのは殺伐とした負の連鎖、悲しみのループ…
だからこの尺?(28分)…三回連続でループして観ましたよ…
で、やっと理解した後は、成る程すんげー!ってなった訳です…
(T ^ T)…

いや、噂は嘘じゃなかった…
('62)当時からこれほどの作品て…クリス・マルケル(て人) 恐るべし…

でも日本での公開が('99)て何故?
この作品、知らんかったん??(俺は今年、知りました…(ーー;))…

観る側に、観賞力が必要とされる恐るべし28分です…(T . T)…

尺もそうなんだけど、モノクロなのが救われる…
荒涼とした世界に相応しい殺戮の色調…

静止画は…記憶の断片の集積、つーイメージがよく伝わり…
時には懐かしく、時には切なさを…

まるで、2分間の名曲の様でした…。
短くも愛しさと純愛と…

これが曲なら、三度、四度と何度も聴き直す、…そんな名曲だろな…

何しろ…
ほんのワンシーンだけ…静止画ではない…

…ベッドの中、鳥のさえずりに包まれて…
まどろむヒロインの姿が挿入されるシーンがあるんだけど…

それがまたなんともいえなくて…
どんな風な動画かは…内緒〜…
( ´ ▽ ` )ノ…

美しい、とだけ言っておきます…。

そうだな…曲なら、ブリッジが最高!!ってとこだよ…

だから、この影像が、曲として描かれてたなら…
忘れ得ぬ想いと、苦痛と、日溜まりと…

きっと素敵な曲、歌になってたよ…絶賛!!

一曲、すげーの聴いた、絶対口ずさむ、覚えたい!そんな歌ね…

あ、PVじゃない…
歌に影像を付けるとか、そんな安っすい感じじゃない…

影像そのものが、"歌ってる"…!!!

そんな映画でした…
(^ー^)ノ


☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;
あー、いいもん観た…
と後で知る…

ほどなくおいらは感動した…

(T ^ T)…おそまつ。(頭に戻る)










※文中台詞( " " )は【ラ・ジュテ La Jete'e/クリス・マルケル】(imagica)劇中ナレーション翻訳より引用いたしました。