夢に"るの"出てきた…

たまーに…出てくんだよ、"るの"…
"ラム"の長女で美人なにゃんこだった…

俺は、ラムの長女だったその"るの"を
"ルー"(大柴が出る前だよ(ーー;)以下ルー。) って呼んで、結構可愛がってた…

…俺が16後半、家を出される前くらいの頃?だったかな…?
夜中に声がするんだよ…うちの猫らしき…

(家にはいつも5〜6匹、外で産まれたりすると、多い時は20匹以上居た事もある…(ーー;))

この鳴き声は聞き覚えがあるぞ、って…

俺は絶対、猫達の声だけは判るつーか、知ってる、つーか…
間違えないし、覚えてんだよね…

それがどんな猫の声でも…うちの猫なら…

例えば、喧嘩の声!だと、もうすっ飛んでく!!
何故だかそれがうちの猫だと判る!絶対!!

だって、喧嘩しながら「助けて〜」つって、大げさなんだもん…
弱い猫ほど、ギャーギャーわめく!!これ本当…

お母さんの"ラム"なんて…
自分の何倍もあるデカさの犬!に向かって行く時も一切直前まで鳴かないからね…

迫力あったよ…
だからご近所のおばさん、うちの前は犬連れて歩かなくなった…

…そして俺は、うちの猫達の声だけは、完璧に聞き分ける…

…その日は朝方…
薄闇みの空、新聞配達の方々のバイクの音のする時間…

絶対そーなんだよ…
うちの猫の声…でも消え入りそうな…

最初は気のせい?そら耳?みたいに思ったんだよ…
もう寝てたから…

でもさ、やっぱ違う…
絶対居る、必ず近くに!

そしてこの声は"ルー"だ!!…と…

ごそごそ起き出して、「ルーがどっかで鳴いてる…」つって…
…母親に騒がしいみたいに嫌がられる俺…

…迷惑そうだったな…
「そんな声やら聞きこえん!早く寝なさい!」つって怒ってた…

その内、俺が全然寝ないし…
完全に起き出して、大捜索しだしたもんだから…

「どこにも何も声なんかしない!」って怒られて…

で、しかたないから一旦は寝て…
母親も寝室に戻して…

暫くしてからもっかい、こんどは静かに捜索…

こんな時、弟は絶対起きない…
あいつは図太いし、気にならないらしい…

うらやましい…
(T ^ T)…

俺は、意外と神経細い、つーか、過敏つーか…
一旦気になったらもうダメだから…

夜中に"ルー"の再捜索っすよ!!

…で、暫くして…見つけた…
やっぱ居た…窓の下、動けずに横たわったまま…

消え入る様な声で、呻いてた…

「どした?」つって起こそうとすんだけど…
下半身が動かない…

どうやら、高場から飛び降りたかした際に、どうかしたみたい…

抱えて連れて帰って、お母に見せたら…
さすがにそん時は無言で…

翌朝、母親はルーを病院に連れてって…

大腿骨が骨折してた、とかなんとか…
太腿の毛を大きく剃られ、手術して帰って来てたな…

"ルー"はそれ以降動けなくなって…

獣医さんは、安楽死を提案したらしいんだけど…
母親は拒否、結局連れ帰って…

そして、その事があった直後、俺は家から東京に出て…
"ルー"はある日居なくなった、と母親に知らされた…

手のかかる猫(こ)、だと母親はいつも言ってた…
そんな猫を見捨てたりはしないくせに…

…患部にいつも軟膏塗ってやって…

けど、一度に沢山産まれたりすると、捨てちゃったりする(世代?)、変な母親…

でもこの時の母親の対応には感謝してるよ、
“ルー"もきっと忘れてないと思うよ…

だからかな?なかなか夢にまで出てくる様な猫は少ないんだけど…

"ルー"は時々現れる…
いや、俺が忘れないだけなのかな…?

…腕に抱かれて…
美味しそうに鶏肉食べてた…

そんな夢…

そー言えば…
"ぶんたくん"と出会う前は…

俺は"ラム"、一番可愛がってたのに…

なのに…めったに夢にも出て来やがらねぇ…

あんの野郎〜っ!!
(ーー;)…