自分の、曲描きの方法…

一番必要なのは、心に、何物にも代え難い大切なものが存在していること…
今、この瞬間に…

音楽を、机上の上で作る人はたくさん居て…
…多分プラモデルを…設計図を見ながら、セメダインとカッターを使って組み合げるのに似ている…
それは"想像"を必要としていない…

形にはなるが、心に訴えないのはその為…。

コンセント、または楽器も何も存在しないその場所で…
実技を以て、自分の声ひとつで伝えられるか…
自分の想いを、心の"ライン(線)"でどう編むか…

だから…腐れた心音には…歌や音楽は宿らないのだと思う…

今の自分に必要なのは、"信じる"という思い…
人を信じられなくなると、心のメロディは聴こえなくなる…
いや、聴かなく…なる、のかもしれない…

そう…人を信じられない…から、何も聴こえなくなった…

活字や映画の世界には、まだ友情も親友も存在するからね…
俺は、現実から逃避しているのか…?

そんなものばかり、読んだり観たり…

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《怪物團》は、小人と結婚したクレオパトラという美人軽業師の物語だ。
彼女の心根の黒いこと真夜中の炭鉱の中にもまがうほど。
クレオパトラが本当に興味があったのは小人ではなく、小人の持っている金だった。
夫を食い物にする人間トタテグモさながらに、クレオパトラはさっそくほかの男と密通する。
密通の相手はカーニバルの怪力男ヘラクレス。
クレオパトラもヘラクレスも立派なのは名前だけだ。悪党コンビは共謀して、クレオパトラの小人の夫に毎日すこしずつ毒を盛り始める。
ほかのフリークたちがこれに感づき、ふたり組に対して口にするのも恐ろしい復讐劇を開始した。

ヘラクレスは殺され、
美しいクレオパトラは足をもがれ羽を植えつけられてニワトリ女にされてしまう。
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※スティーヴン・キング 「死の舞踏」(福武書店)より引用


小説や、映画…S・キングの言葉を借りれば…
…こんな現実を…小人とクレオパトラを…俺は実際に知ってる…

いくらなんでも、これを歌には出来ないよ…

あまりの醜い心根を見たから…今は自分の歌が聴こえない…
…そんな事…

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「よくもまあそんなことが考えられるもんだな。そんなことを考える者がこの世にいるとはな。
なあ、おまえが子供のころにモンスター映画ばかり見て、頭がおかしくなってしまうんじゃないかと、ずっと心配してたんだぞ。その結果がいまの言葉だ。そうに違いない」

「ロマンティックな映画もたっぷり見てるけど、ちっともロマンティックな気分にはならないんだよ、父さん。
コメディ映画は何百本、いや、千本くらい見てるけど、少しも面白くないんだな。
自分だけしかいない舞台で、おかしなことを口にするような機会はまだないけど、

おれは一座の花形じゃないんだ」※
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…もう少し時間が欲しい…
せめて、歌が聴こえてくるまで…



※F・P・ウィルスン「始末屋ジャック 深淵からの脅威」(扶桑社ミステリー)より引用