以前に、Log.か検閲済みHPで…、師匠の一番尊敬する役者さんが、故"勝新太郎"さんだと聞いて驚いた話…を書いた事がある…

あの日の師匠の話以来、勝新太郎とはどんな俳優なのか?とずっと気になったものだ…

TVで知る"勝新"とは、パンツに大麻くらいしか記憶にないし…ましてや座頭市なんて…観たこともなかったから…世代が違う…

それが近年、CSで座頭市全集みたいな特集があって、俄(にわか)"勝新"ブームの時には殆どの座頭市物語を…画面にかぶりついて鑑賞したんだよね…

"勝新"主演のものについては、間違いなく全て傑作です、映画もTVシリーズも…

「ブラインド・フューリー」つー、"ルトガー・ハウアー"主演(最後一騎打ちの、ブレランのレプリカントね)の映画があるんだけど…
これなんか、座頭市のハリウッド焼き直しだからね…

それほどまでに影響ある作品が座頭市シリーズ…

中でも一番は…決めらんないけど…しいて1本を挙げるなら…
昭和37年封切り「座頭市物語(大映)」、になるのかな…?

子連れ狼、お兄さんの"若山富三郎"、香港から"ジミー・ウォング"、用心棒の"三船敏郎"…そしてこの映画の平手造酒の"天知 茂"…
と全27作品、すげー布陣のオンパレード…

TVシリーズだって都合三回計100本、映画に劣らぬ名優達が毎回毎週ゲストで出て来るんだから…
そりゃもう、"座頭市"観ずして邦画を語るなかれ!くらい思いましたよ…
(あ、ちなみに世界の"クロサワ"はまだ勉強中です…)

是非「座頭市物語」"勝新"版ね…観ていただきたいよね…

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造酒「(はッとして立停り)おお、座頭市…貴公を待っていたぞ」
市「平手さん、病気を押して、何てぇことをなさるんですい」
造酒「余計なことを言うなッ」
市「馬鹿な話じゃござんせんか」
造酒「いらぬ世話だッ、来いッ」
市、無言で立っている…

造酒「来んかッ、さ、平手造酒と座頭市の真剣勝負だぞッ(抜刀)」
四辺の者皆片唾を呑んで見守る。造酒、鋭く斬込み、市、受太刀となって息詰まるばかりの勝負が展開する。
造酒と市、激しく斬り結んで刀を合わす造酒、その儘で咳入る。

市「(声を秘め)死にあせっちゃいけません、そんなことを考えちゃいけませんぜ」
造酒「どうせもう生きる見込みのないわしだ、詰まらん奴の手に掛かって果てたくない。貴公に頼む一ト思いにやってくれッ」
市「いやだッ」
(中略)
息詰まる数刻。市、刀を左に持ち替えて立上がる。また両者斬り結ぶ。造酒、三四合激しく斬り結ぶと身を挺して立つ。市、鋭く斬りおろす。造酒、のけぞる。

市「(手応えに驚き)えッ」
造酒「見事だぞ(一言呟いて朽木のように倒れる)」
市「平手さんッ」
(中略)
市「畜生ッ(抜刀を叩き捨て、造酒に這い寄る)」
造酒、既に息切れている。
市「(造酒の体を撫で)平手さん、何か言っとくんなさい、平手さん…」
(中略)
助五朗(親分)「なァに、初っからこうなるたァ決まってたんだ、力もねえ癖にしやァがって繁造も鈍馬な野郎よ、わはは…」
(中略)
助五朗「市っあん、お前が働いてくれたんでどんなに助かったか知れやしねえよ、これでもう、飯岡も大盤石だ、嬉しいじゃねえか、なァ、芽出度えじゃねえか(茶碗の酒を飲み乾して)さ、こいつを受けて貰おう」
市、差出された茶碗を跳ね上げる。

助五朗「なにをするんでえッ」
市「馬鹿野郎ッ(怒鳴ると同時に抜討ちに四斗樽を斬る)」
(中略)
市「そこの塀の向うにァな、手前のために死んでいった男たちが、犬死にとも知らねえで、まだその儘に死骸を曝してるんだぞ、何が芽出度えんだッ、何が嬉しいだッ、
(中略)

…この外道、纃(かすり)でもなめて考えやがれッ」

助五朗、他呆然としている。

「座頭市物語」犬塚 稔、シナリオより抜粋


…さて、邦画史上最高のこの作品、詳しくは是非本編をご覧ください…。

高野 十座、推薦させていただきます…